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ぬかび八反(あらぐさ抄) | 高橋実の本棚

あらぐさ抄(長岡よみうりのコラム)column

ぬかび八反 あらぐさ抄

 

ぬかび八反

 「ぬか火八反暗つま九反」。「ぬか」とは籾殻を指す。かっては、籾殻も大事な燃料だった。かつては「ぬか釜」というものがあり、ご飯もぬか釜で炊いた。「暗っつま」とは部屋の隅の明りの届かない寒い場所を指す。冒頭の諺は嫁の姑への反撃の言葉である。かつては嫁と姑が競って機を織った。麻布である。その糸作りが「苧績み(おうみ)である。家の中で立場の弱い嫁は火にもあたることなく、それでも九反の布を織った。それに対して姑は暖かい火の傍で織りながら八反しか織れない。どんなもんだと姑に反撃する諺がこれである。いくら何でも九反は多すぎる。(みのるん)

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