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社会的弱者受難の時代(あらぐさ抄) | 高橋実の本棚

あらぐさ抄(長岡よみうりのコラム)column

社会的弱者受難の時代 あらぐさ抄

 

社会的弱者受難の時代

 家の中では幼児の虐待、学校ではいじめ自殺、高齢者の交通事故。若者が悪知恵を働かせて、高齢者の金を巻き上げるオレオレ詐欺。様々な事件が次々と世間を騒がせている。
 ここに共通しているのは、社会的弱者へのしわ寄せである。社会が一つの方向へ向かって進んでいるとき、そこから落ちこぼれた落伍者は置き去りにされ、忘れ去られてゆく。これからの社会はどこに向かってゆこうとしているのか。
 昔話の花咲か爺さんは、犬に親切を施して、地中から宝を掘り出し、枯れ木に花を咲かせて殿様に褒められる。その反面欲張りの爺様は灰が殿様の目に入って処分される。欲張りを戒める話である。
 今、人の価値を判断する物差しともいうべきは金銭という麻薬である。いくら欲張りの人でも、悪知恵を働かせて、年寄りから金を巻き上げても騙された年寄りが損するばかりである。富裕層はますます富裕となり、貧困層はますます貧困というどん底に陥れられる。それが現在の社会の実情である。人の心を弄ぶ社会がいいといわれることはあり得ない。(みのるん)

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