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出穂の季節(あらぐさ抄) | 高橋実の本棚

あらぐさ抄(長岡よみうりのコラム)column

出穂の季節 あらぐさ抄

 

出穂の季節

 8月初め出穂期を迎えた田んぼの稲もたちまち穂に身が入り、刈り取りの時期となった。
 出穂のことを当地の方言だろうか「ヒルッパシタ」と父は言っていた。しかし、この方言、誰に聞いても知っている人がいない。その出穂が実って下に垂れてくる。
 「実る程こうべを垂れる稲穂かな」ということわざがある。
 若い緑色の稲はまっすぐに天に向かってすくすくと成長し、やがて実を付ける稲穂に成長する。更に稲穂の中の実(お米)が成長してくると、そのしっかりとした実の重みで自然と稲穂の部分が垂れ下がり美しい黄金色になっていく。その過程では、強い風雨にさらされたり、冷たい日や暑い日を乗り越えなければ、立派な稲に成長し豊かな実を付けることはできない。この状態を人間に例えて、若い頃はまっすぐに上だけを向いて立派に成長し、色々な荒波や苦労を乗り越え、立派な人格を形成した人物は、偉くなればなるほど、頭の低い謙虚な姿勢になっていくという意味として表現している。深い意味を込めた、このことわざが好きだ。
 今年も豊作になるだろう。(みのるん)

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