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葛の葉(あらぐさ抄) | 高橋実の本棚

あらぐさ抄(長岡よみうりのコラム)column

葛の葉 あらぐさ抄

 

葛の葉

 森の小道を歩くと葛の蔓が元気に伸びている。先日の句会にも次のような句が並んだ。「擁壁を雪崩のように葛かずら」「国境へ侵略続く葛の蔓」葛は一度根を張ると長年にわたりその土地に繁栄する草花となる。
 マメ科のつる性多年草、葛は7世紀から8世紀の古来より日本では「秋の七草」としてその名を連ねていたほどの歴史のある草花である。この根をつぶして作る葛粉は、クズの根から得られるデンプンを精製して作られる食用粉である。
 葛の葉を当地では「フジッパ」と呼ぶ。かっては家畜の餌として兎が喜んで食べた。子どもの頃これをトイレに置いて、トイレットペーパーとして使った記憶もある。
 葛は繁殖力が旺盛で、この種がアメリカに渡って外来種として大繁殖しているという。葛は日本においては和菓子などに利用される馴染みのある植物だが、アメリカでは葛はまさにモンスター。その驚異的な繁殖力はアメリカの生態系を崩壊させて街まで飲み込む勢いだという。まさに「侵略」と表現するしかない葛の繁殖力の強さを表している。(みのるん)

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