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水の命【産神問答】越後の昔話集

水の命(越後の昔話)mukasi

水の命【産神問答】

―高橋ハナ昔話集―より | おもしろい新潟県の昔話

 
水の命

 あったてんがの。ある村のお宮に夜、こじきが泊まったと。ほうして、夜中になって、シャンシャンという馬の鈴の音に目が覚めたてんがの。その馬の鈴の音が、お宮の前で止まって、声かけたと。馬に乗った神様が
「鎮守様、下の村に子どもが生まれるすけ、はやいごう」
と声かけたと。お宮の神様が
「こんにゃ(今夜)、お客があっていがんねえ。おまえ、いいようにしてくんなせえ」
とようたと。馬に乗った神様が
「じゃ、早くいこう、ほかの神様が、馬に乗って迎えにきたのだ」
とようていってしもうたと。ちっとめたら、神様が戻ってきたてんがね。ほうして
「今戻ってきました」
とようと、お宮から
「それはご苦労だった。何子が生まれたいの」
と聞く声がしたと。ほうしると、
「男の子が生まれたが、その子が十(とお)になると、お祭りの日、水で命とられるとようことにしてきた」
とようて、馬に乗った神様は、帰っていったと。
 夜が明けてから、こじきが、下の村へ行って、ようべ、男の子が生まれた家に行ってみると、確かに生まれていて、こじきはきのうお宮で聞いた話を聞かせてやったと。
 その子が十になった、村の祭りの日に、この子が水で命をとられるてがで、その子を外へ出しちゃならんと、柱にしばりつけておいたと。ほうしたれば、この家から嫁にいった娘が、呼ばれてきていて、この子を見て
「まあ、お祭りだてがんに、この子を柱にしばりつけておくなんてどういうがら。気の毒に」
とようて、ほどいてくれたと。ほうしたらその子があそんでいるうちに、波模様ののれんにひっかかって死んでしもうたてんがの。いきがさけた。


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