本文へスキップ

化け茶釜【おろかな動物】越後の昔話集

化け茶釜(越後の昔話)mukasi

化け茶釜【おろかな動物】

―高橋ハナ昔話集―より | おもしろい新潟県の昔話

 
化け茶釜

 あったてんがの。あるろこへばくち打ちがあったと。
ばくちに負けて銭がなんでもなくて困っていたと。家に帰る途中でキツネにおうたと。ばくち打ちが
「キツネどん、おれに頼まれて茶釜に化けてくれないか」
とようたと。キツネは
「化けてもいいが、おれの頼みも聞いて、おれにこうめし(赤飯)とニシンをくれないか」
とようたと。ばくち打ちは
「おお、そんげのがん、持ってくらや」
とようたと。
 さっそく家に帰ってこうめしとニシンをキツネの穴の前に持っていったと。キツネはクルッとひっくり返っていい茶釜に化けたと。ばくち打ちはそれを持って、寺の和尚様のどこへ行ったと。ばくち打ちが
「和尚様、ばかいい茶釜だが。どうです」
とようたら、和尚様はあっちこっちながめて三両で買わしたと。和尚様は小僧を呼んで、
「この茶釜を川へ行ってよく磨いてこい」
とようたと。小僧が川へ行って、砂つけてゴシゴシ磨いていたら、
「小僧小僧、痛いねか。ソウソウと磨けや」
とようたと。小僧はたまげて、和尚様のろこへいいつけにいったと。和尚様は
「新しい茶釜はそういうもんだ。水を入れて火にかけれや」
とようたと。ドンドン火をたいていたら、
「小僧小僧熱いぞ。火を消せや」
とようんだんが、また和尚様のどこへいったら、和尚様は
「新しい茶釜はそういうもんだ。もっとドンドン火をたけや」
とようたと。どんどんたいていたら、
「小僧、あっちぃてがんに、わからんか」
といいながら、そのうちに、キツネの耳が出る、しっぽが出る、足が出てくると。
「和尚様、茶釜が耳もしっぽも足も出た」
とようているうちに、ほんとうのキツネになって
「あっちい、あっちい」
とようて、逃げていったと。いきがさけた。


■「越後の昔話 名人選」CD(全11枚)の販売について■

越後の昔話名人選CD

越後の昔話名人選CD
 高橋ハナさんをはじめ、新潟県の名人級の語り手たちの昔話を収録したCDを頒布しております。
 優れた語り手による昔話は聞いて楽しいばかりでなく、民俗学的にも貴重な民話資料となっております。活字でしか接することが難しくなってきた昔話を、語り伝えられた土地の言葉でたっぷりとご堪能ください。
 高橋ハナさんの昔話など新潟県の昔語り名人CDの内容・お申込みは、「越後の昔話名人選CD」サイトからどうぞ。 リンク先が別ウィンドウで開きます。
 
お求め

書 名 『ムジナととっつぁ―高橋ハナ昔話集―』 越路町史編集委員会民俗部会/編
頒価 1400円 (残部僅少)

・ご購入の申込みや内容のご質問は高橋実(0258-95-2340)まで。
・メールアドレスは、111(迷惑メール防止のため画像です)
・その他お問い合わせは、越路支所地域振興課教育支援係(0258-92-5910)まで。