本文へスキップ

荒巻のカエルと本与板のカエル【おろかな動物】越後の昔話集

荒巻のカエルと本与板のカエル(越後の昔話)mukasi

荒巻のカエルと本与板のカエル【おろかな動物】

―高橋ハナ昔話集―より | おもしろい新潟県の昔話

 
荒巻のカエルと本与板のカエル

 あったてんがの。荒巻のカエルと本与板のカエルがあったてんがの。荒巻のカエルが
 「おら、峠の向こうの本与板村てや、まだ行って見ねえが、今日はまあ、行ってこようかな」
そうようてピョンピョンとんで出かけたてんがの。ほうして、塩の入峠の上に上がって休んでいたてんがの。ほうしたれば、本与板のカエルが
「おら峠の向こうにある、荒巻村てや、まだ行ってみねえが、きょうはまあ、行ってこうかな」
そうようて、ピョンピョンとんで出かけたてんがの。ほうして、塩の入峠を上がっていったれば、荒巻のカエルが休んでいたてんがの。荒巻のカエルが、
「おら、荒巻のカエルだ。おら本与板の村へまだ行ったことがねんだんが、今日は峠を上がってきて、これから行くとこだ」
とようと、本与板のカエルが
「そうせばおれとおんなじだ。おらも荒巻の村を見ようと峠を上がってきた」
そうようて、峠の上でけつ(尻)ついて話していたてんがの。荒巻のカエルが
「じゃ、おら、本与板の村へ、行かないうちに、この峠の上から見よう」
とようたれば、本与板のカエルも
 「おれもここから荒巻の村を見よう」
とようて、二人して、二本足で立って村を見たてんがの。荒巻のカエルが本与板の方を向いて立ったれば、目が後ろにあるんだんが、てめえ(自分)の村見てるてんがの。
「なんだこら、荒巻の村とおんなじだねか。いがんでもいい」
とようたれば、本与板のカエルも立っててめえの村を見て、
「そうだ。荒巻も本与板とおんなじだすけ、ここから帰ろう」
そうようて、どっちのカエルもてめえの村へ帰っていったてんがの。いきがさけた。


■「越後の昔話 名人選」CD(全11枚)の販売について■

越後の昔話名人選CD

越後の昔話名人選CD
 高橋ハナさんをはじめ、新潟県の名人級の語り手たちの昔話を収録したCDを頒布しております。
 優れた語り手による昔話は聞いて楽しいばかりでなく、民俗学的にも貴重な民話資料となっております。活字でしか接することが難しくなってきた昔話を、語り伝えられた土地の言葉でたっぷりとご堪能ください。
 高橋ハナさんの昔話など新潟県の昔語り名人CDの内容・お申込みは、「越後の昔話名人選CD」サイトからどうぞ。 リンク先が別ウィンドウで開きます。
 
お求め

書 名 『ムジナととっつぁ―高橋ハナ昔話集―』 越路町史編集委員会民俗部会/編
頒価 1400円 (残部僅少)

・ご購入の申込みや内容のご質問は高橋実(0258-95-2340)まで。
・メールアドレスは、111(迷惑メール防止のため画像です)
・その他お問い合わせは、越路支所地域振興課教育支援係(0258-92-5910)まで。