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ふうふうとんとん、いいかん【和尚と小僧】越後の昔話集

ふうふうとんとん、いいかん(越後の昔話)mukasi

ふうふうとんとん、いいかん【和尚と小僧】

―高橋ハナ昔話集―より | おもしろい新潟県の昔話

 
ふうふうとんとん、いいかん

 あったてんがの。あるお寺に和尚様と二人の小僧があったてんがの。和尚様はけちんぼで、小僧を早く寝せてはてめえばっか、もちを焼いたり、甘酒飲んでいらっしゃる。二人の小僧は、それを見て、
「おらも、もち食いたい、甘酒も飲みたい。どうしたらよかろう」
と話したと。一人の小僧が
「そら、いいことがある。和尚様は、もちを熱灰に焼いて、フウフウと吹いて、トントンと灰を落として食わっしゃる。甘酒がわくと、『ああ、いいかんだなあ。』とようて飲まっしゃる。だすけ、二人は名前を変えることにしよう。おまえはもちが好きだすけ『ふうふうとんとん』とよう名前にしれや。おれは甘酒がすきだすけ『いいかん』とよう名前にする」
とようたと。
「そらいい。だけや、そうすることにしよう」
と話が決まったと。
 つぐの日、二人の小僧は、和尚様のどこにいって、「和尚様、今日からおら二人、名前を変えてくんなんしょう。'おれは、ふうふうとんとん、これはいいかんというがんにしてくんなせえ」
と頼んだと。和尚様は、
「おお、そうかそうか」
とようて、ようさるになると、二人の小僧に
「早寝れ、早寝れ」
とようたと。小僧が寝ると、和尚様はもちを焼いてフウフウトントンと音を出したと。小僧が
「はい」
と返事して和尚様のどこへとんでいったと。
「何用でございますか」
とようたてが、和尚様が
「おうこ、おら、おまえなんか呼ばないが」
とようと、小僧が
「今ふうふうとんとんといわしたねか」
とようんだんが、和尚様は
「そうか、おまえもこれ食って寝れや」
とようて、もちを食わしたと。
 そのふうふうとんとんが寝てしもうと、こんだ和尚様は甘酒をわかしたと。ほうして、
「いいかんだな」
といわしたと。ほうしると、いいかんの小僧が
「はい」
と返事して起きて和尚様のどこへとんでいって
「はい、何用でございますか」
とようたてが、和尚様は
「おら、おまえなんか、呼ばないが」
とようと、
「いや、いまいいかんだといわしったが」
とようんだんが、和尚様は仕方がねえんだんが、
「そうか、おまえもこれ飲んで寝れ」
とようて、甘酒をのませらしたてが。それでいきがさけた。


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・ご購入の申込みや内容のご質問は高橋実(0258-95-2340)まで。
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