本文へスキップ

特集:八石山 八石山はわれらが庭 6 | へんなか

座談会 八石山はわれらが庭 6hennaka

へんなか 座談会 「八石山はわれらが庭 6」

八石山はわれらが庭 6


  八石山麓の道薙ぎ
飯田(秀) 八石山の麓の耕作は、離山より、八王子の人が出かけて耕作していました。御堂平までゆき、その下に田んぼがありました。
中村(由) 当時、離山は二十一軒、本村は四十軒を越えていて、八月十七日が、秋の農道の草刈でしたが、松乃木湯の外へゆき六十人から七十人くらいで、御堂平まで草薙ぎしました。
飯田(秀) あれは、大字八王子の部落費でやったものです。
中村(由) 秋の日の短い時は、十二様まで稲かつぎにゆくと、一日三往復くらいしかできませんでした。あの当時、作場に小屋を建てていて、昼飯を食べたり、昼寝をしたりしていました。

  八王子の草分け
永見 八王子部落の草分けの家などわかっていますか。
中村(哲) 八王子は、飯田がよさえもんあらやしき、内 山がまごいん、中村がおまえ、芝の又の内山は、だいんどん、中村はかくぜんどん、離山では安沢がじゅうえんどん、飯田はおうしゅう、がそれぞれ草分けの家と聞いています。
飯田(秀) 飯田の先祖は、長野県の飯田市からきたといいますし、安沢は、小国沢(小国町)から上州方面中村は、群馬県の前橋から来たといいます。
中村(由) 江村重邦さん(上村神官)の話だと、八王子神社の祭神は国狭槌尊(くにさつちのみこと)でご神体は、上州方面のご神体を、六部がもってきて置いていったものだといいます。ご神体は、一寸二分、欅の壺に入っている。大昔は神仏混淆で仏様をおいたこともあるということです。
飯田(弘) 十二平部落は、孫四郎(川西町)へ転出した。安沢吉保が調べていました。
高橋 その部落は、いつごろ転出したのですか。
中村(哲) 大むかしのことでわかりません。
永見 八王子部落の全盛時代といえば、飯田順二さんが村長をやっていたころだったと思います。当時、小国製紙の役員をしていて、佐久治さんもそうだった。あの人が発言すると、何でも、その通りになった。
飯田(秀) 飯田順二が村長だったころ、地方事務所をとびこして、県庁へのりこんでいった。道路の改修など大へん力を発揮した人です。

  シラネアオイ
中村(由) このごろ八石もシラネアオイが少なくなってしまいましたね。子供のころはカタコ(カタクリ)の咲くほどかたまって咲いていたもんですが。
松田 八石へあがると、植生がかわっているというのを聞いていました。
飯田(秀) 子供のころは、もっといっぱい咲いていましたね。群生しているところがなくなりました。
飯田(秀) いのき沢の奥へいったとき、いっぱい咲いていました。
中村(哲) かやば下に咲いていたことがあった。孫えんのところにもあります。
中村(由) 子供のころ八石牡丹とよんでいて、先生からシラネアオイだということを教えられました。帽子の記章や校旗にもかたどったものがあります。
安沢(欽) 実生で生えたものもありました。
中村(哲) やすだの人が栽培していたが、花は白くて、小粒なものでしたね。
安沢(欽) あれは、花が一つだけののと、二つ咲くのとがあります。実生の場合、種がとんで、すぐまくと生えてきます。春早く出るのは、木蔭の方がよいのです。あまり日当りのよいところはだめのようです。
中村(由) 少なくなってきたのは、人がとったというより、山が荒れたせいではないでしょうか。私のところにも鉢植えがあります。

  ボヨ切り(柴切り)
山崎 昔、ボヨ切り(春木山)は、山の上まで切ったものですか。
中村(哲) 御岳山まで切りにいきました。かずいて(背負って)くると、足ががくがくしてしまいます。一回で、五、六杷ずつかずきましたが、一度で家へ来られないで、一回くらい中出し(途中で中継点まで運ぶ)しなければならなかった。
安沢(欽) 鉈が池のまわりでボヨ切りしていると、あそこへは、風があるから、すぐ乾燥する、乾燥したボヨは、火力が強くて、懊(おき)が長もちします。運ぶには、横に長くなるものですから、体を横にしてカニ歩きしなければならない。
飯田(弘) 一年に、ボヨは、三百束くらい焚いたでしょうか。

  ツツマムシ(ツチノコ)
高橋 八石山には、ツツマムシがいるというのですが。
飯田(秀) そんなもの見たことないですね。
安沢(欽) ドウへ水あびにゆくと、土手がこわれるので、子供がゆくのをやめさせるため、おどしにツツマムシがいるといっていました。
中村(由) 大ひかげの奥の田へいたときいています。あの沢には、むかいの田があったんです。
永見 八王子の昔の人で、八石城から来たという人はいないのですか。
中村(哲) そういういい伝えはないようです。
飯田(秀) 昔は、この八石山の沢が海だったようです。貝の白い化石があちこちの沢から出ます。
山崎 長いあいだいろいろな楽しい話、ありがとうございました。

 >  >  >  >  > 6


→ 『へんなか 第八号 特集:八石山』目次のページへ

 

◆お読みになりたい方は、お近くの図書館でお読みになることができます。