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柏崎あったか昔ばなし | 悠久録(長岡新聞コラム)

悠久録column

柏崎あったか昔ばなし

 柏崎産業文化会館で行われた「かしわざき語り部の会」主催の「第20回あったか昔話」を聞きに行ってきた。
 新潟県下にある民話語りグループ14グループ中で、「かしわざき語り部の会」はおそらく最も早くできたグループと言える。この会は県の連絡協議会発足時の平成19年にはすでにできており、様々の活動を続けていた。20年前には越路町の語り部だった高橋ハナさん(故人)に特別出演してもらった。
 当日は290名もの参加者で盛り上がった。杵淵会長のあいさつの後、21名が語った。中には柏崎市の「善根(ぜごん)の金毘羅さん」「八石山」、柏崎市内栃ヶ原に伝わる「片腕の不動尊」といった伝説も語られた。そして休憩後恒例の「よったり座」の民話劇「わらしべ長者」上演に笑いが湧いた。また一つの話を三人で語る「とら目の神様」「へっこきよめ」もあった。一つの民話を役割を決めて劇のように語るのは珍しい試みと言える。
 心に残ったのは星野百合子さんが語る「利口になる薬」だった。殿様が田を打つ男に鍬を何回打ったか聞く。男は、では殿様の馬は何歩歩いたのかと反論する。殿様は怒ってこの男を殺そうと毒の入った薬を「利口になる薬」と言って渡す。男はその薬を捨てて飲まず、その後元気な男を見つけた殿様は、その理由を聞く。男はもらった薬で利口になったというので、殿さまも利口になろうとして薬を飲んで死んでしまう。権力への庶民の反撃である。
 かしわざき語り部サークルは来年2月12日の柏崎演劇フェステバルにも出演するという。(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

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