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人を動かす | 悠久録(長岡新聞コラム)

悠久録column

人を動かす

 山本五十六の名言として「やって見せ言うて聞かせてさせてみせ褒めてやらねば人は動かず」というのがよく知られている。
 集団の上の立つ人のけだし名言であろう。小さな団体から大きな団体までさまざまなグループの上に立って部下を動かしてゆくには様々な苦労がある。
 デール・カーネギー著『人を動かす』という著書に人を説得する12原則として「議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける・相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない・自分の誤りをただちにこころよく認める・おだやかに話す・相手が即座に"イエス"と答える問題を選ぶ・相手にしゃべらせる・相手に思いつかせる・人の身になる・相手の考えや希望に対して同情を持つ・人の美しい心情に呼びかける・演出を考える・対抗意識を刺激する」を上げているという。みなひとつひとつ頷ける原則である相手の批判はいつでもできるが、相手を認めてほめることは難しい。
 去年の相撲界でも暴力事件が公になって横綱日馬富士が弟子の貴ノ岩に注意しても聞かなかったといって、暴力事件を起こし、ついには横綱の地位を降りる羽目になった。人を動かすというのは、大変なことである。
 相撲の世界だけではない。学校でも教師が話を聞こうとしない生徒を動かすことは至難のことである。教師の生徒への暴力が時々起こる。親がおもちゃの前で、駄々をこねている子供を持て余している姿を見ることもある。そんな時には、相手がどんな気持ちになっているのか、相手に自分の非を認めさせることはいかに難しい事か。(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

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