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人事異動 | 悠久録(長岡新聞コラム)

悠久録column

人事異動

 「同頁に定年新卒の記事載せて人事異動の新聞記事読む」かつての筆者の駄作である。いよいよ新しい年度が始まった。3月末の新聞には人事異動の記事が載った。この月を区切りとして今までの生き方が始まる人が多いだろう。
 ところで『人事異動』とも呼ばれるこの言葉、「移動」と「異動」は同じ発音ながら前者は物の移動であり、後者は会社または組織の中において、担当する職務または役職、勤務地が変わることを指す。長年勤めて定年退職する人、入社してこれから新しい仕事に就く人、家族と離れて単身赴任する人、あるいは永く単身赴任だった人が家族と一緒に暮らせる人、外国へ赴任する人。
 新聞に名の載る人の人生がこの日を境に大きく変わる。前の辛い職場から解放されるとしてほっとする人、これから新しい人生が展開する人。わずかな活字のこの記事には様々な人生ドラマが凝縮されている。
 筆者が教員として出発したのは56年前の昭和38年4月だった。教務室の机の椅子はまだ木の椅子だった。これからどんな人生が展開するのか。胸躍らせた日であった。以来38年間無事定年を迎えたのは、平成13年3月だった。その間学校という職場にはいろいろの人との出会いと別れがあった。今でも人事異動の新聞記事は丁寧に読む。その人名の裏には様々な人生ドラマが付随しているのである。
 長く勤めた職場を去る人、本当にお疲れ様でした。定年退職でフリーになる人、一方新しく出発する若い方々、これからの人生が希望に満ちたいい人生でありますように。(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

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