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人形浄瑠璃「猿八座」公演 | 悠久録(長岡新聞コラム)

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人形浄瑠璃「猿八座」公演

 9月30日柏崎市高柳岡野町にて人形浄瑠璃「猿八座」公演があった。猿八座は佐渡を中心にして活動している団体である。人形浄瑠璃はご存知、人が人形を操作して物語を進行させてゆくのである。初めは黒姫神社で「三番叟」を演じたのち近くのギャラリー姫の井「酒の館」にて「山椒大夫」の演目だった。三番叟は開幕前に演じられる祝儀の出し物である。
 「山椒大夫」は様々な筋があるが流罪になった父を訪ねて母と安寿と厨子王が旅に出るが、人買い山椒大夫に騙されて母は佐渡へ渡り、子ども思いに盲目となってしまう。安寿と厨子王姉弟は逃亡を企てるが発覚し、安寿は厨子王を逃して佐渡に向かう。
 安寿は佐渡で母に対面するが、母は安寿を土地の悪者と勘違いして殺してしまう。
 そこへ都で国司となった厨子王が佐渡にやってきて、母と息絶えた安寿と対面する。守り本尊の地蔵尊を母の額に当てると母の目が明く。母はそれで自ら娘を殺したことを知って嘆き悲しむ。厨子王は山椒大夫を成敗する。
 それにしても人形の顔の見事さにうっとりしていた。人間が演じるより、こうした人形で物語を進めてゆく古浄瑠璃の見事さに驚く。人形を引き立たせるため後ろで人形を操る黒子と呼ばれる人が黒ずくめの頭巾と着物で動く。
 「山椒大夫」はいろいろな諸本が伝わっているが、ここでは佐渡で活躍する団体として佐渡が出てくるものを使ったという。
 安寿を逆さ吊りにして折檻する場面や悪者の首を切り落とす場面など残酷場面もあったが、これが浄瑠璃の世界である(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

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