本文へスキップ

令和の年号 | 悠久録(長岡新聞コラム)

悠久録column

令和の年号

 5月1日から新しい元号「令和」に変わる。過去の元号が中国の古典から取られたに対して、初めて日本の古典『万葉集』から取ったという。
 『万葉集』(まんようしゅう、萬葉集)は、7世紀後半から8世紀後半にかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集である。天皇、貴族から下級官人、防人などさまざまな身分の人々が詠んだ歌を4500首以上も集めたもので(うち作者不詳の歌が2100首以上ある。成立は759年(天平宝字3年)以後とみられる。
 「令和」はその中の梅の歌からの引用とのこと。万葉集にある歌の序文「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす」梅を歌った百二十首の歌のうち、三十首あまりが、巻五の中で梅花の歌三十二首として収められている。これは天平二年の正月に、大宰府の大伴旅人の邸宅で開かれた新年の宴で、出席していた三十二人の客がそれぞれ梅を歌に詠んだものだ。
 ついでながら『万葉集』では弥彦を詠んだ歌もあるので紹介しておこう。伊夜彦(いやひこ) おのれ神(かむ)さび 青雲(あをくも)の たなびく日すら 小雨(こさめ)そほ降る (一(ある)は云はく、あなに神さび)意味は 伊夜彦の山はそれ自身が神々しく、青雲がたなびくような日でさえも山では小雨がそぼ降っている。
 「令和」という元号からあるいはこの日本最古の歌集『万葉集』が脚光を浴びる日が来るかもしれない。「令和」はこれからの若い人にどう迎えられるか。(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

 > 令和の年号 >